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社員の働きやすさをとことん追求。目標は「行きたい」と思える会社。

株式会社オーテックメカニカル
代表取締役社長 手塚 明彦

更新日:2024年5月22日

山梨県生まれ。山梨学院大学卒業。
1993年 東京のソフトウェア開発会社にITエンジニアとして入社。その後、甲府事業所へ異動。
1995年 山梨県内の螺子製造会社に入社、営業に従事。
1996年 株式会社オーテックメカニカル入社、営業に従事。
2021年 代表取締役社長 就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

ITエンジニアからキャリアチェンジ、営業職への挑戦。

私は南アルプス市に生まれ育ち、大学までの学生時代を地元で過ごしました。卒業後はソフトウェア開発の会社に就職し、1年半ほど東京で仕事をしていました。

地元で働きたかったので山梨県内の甲府事業所に異動したものの、のちにその事業所が東京本社と統合されることに。考えた末に「やはり山梨を離れたくない」と思い、ソフトウェア開発会社を退職して地元のメーカーで営業職に就きました。

ITエンジニアから営業に転身したのは、「営業が向いていそうだね」と言われたからです。最初は業種も職種も違うので大変なことも多かったですが、営業の仕事はこれからも続けたいと考えていました。そんなとき、偶然オーテックメカニカルが営業職を募集していることを知りました。

募集が出ていたのは新卒向け求人情報でしたが、「26歳の私にもチャンスはあるかもしれない」と考え、勇気を出して連絡したところ無事に採用されました。その頃は創業者である会長が一人で営業活動をしており、私は「営業職の第一号の社員」として入社しました。

「辞めたい」心が折れそうなときに救われた、同僚の存在と言葉。

入社してから半年ほどは工場で機械の組み立てや調整の作業を教わり、製造の仕事を経験しました。なぜなら、当社が作る自動組立機・自動検査機などの機械を詳しく知らなければ営業の仕事はできないからです。図面を見ながら機械を組み立てたり、お客様先への搬入を担当したりしました。

そしてその後、晴れて営業職としてデビューしました。とはいっても、最初は会長の営業活動に同行する運転手のような形です。営業先のほとんどは県外で、当時は車のナビもありません。コピーした紙の地図を持参して、お客様先にたどり着くまでに何度も確認しながら移動しました。

OJTのような形で常に会長と行動を共にし、営業のノウハウをみっちり教わりましたが、実は営業職になって2週間で辞めようと思ったこともあります。でも経理部の社員に「せっかく営業の第一号で入ったんだから、辞めちゃだめだよ。頑張ればそのうちきっといいことがあるよ」と声をかけてもらいました。

その社員は今も現場で頑張ってくれていますが、あのときの励ましには本当に感謝しています。同僚たちにもたくさん助けてもらい、なんとか仕事を頑張ることができました。

チームの力を最大化できる仲間とともに働きたい。

5年ほど会長の営業同行をしたあと、30代以降は現場を任せてもらえるようになり、一人でお客様先を訪問しました。同時に営業職の採用も進めることになったので、就活イベントには積極的に参加していました。入社当時の社員数は20名ほどでしたが、今では50名を超えています。新卒採用や中途採用を定期的に行い、営業の人材も少しずつ増やしながら今に至りました。

入社以来、私はとにかく仕事に精一杯な日々を送っていましたが、仲間に恵まれたからこそ今があると実感しています。実は私が入社して数年が経った頃、技術を持つ先輩たちが数名退社してしまいました。そのときに私の学生時代の同級生2人に声をかけて当社に来てもらいましたが、彼らは当社の技術を守るうえで重要な存在となっています。

その2人が取締役として今も支えてくれるおかげで、当社は円滑な事業運営ができています。現在、リクルート活動は採用担当者に任せていますが、この採用チームのメンバーが当社に入ってくれたこと、今も良い人材を採用してくれていることには心から感謝しています。

当社が一緒に働きたいと思うのは前向きで協調性のある人です。やはり仕事はチームで進めるものですから、仲間と協力し合える人がいいですね。あとは前向きな思考と真面目さがあれば言うことはありません。そういった仲間がたくさん社内にいれば、きっと一緒に働きたいと感じるでしょうし、仕事が楽しくなると思います。

社員時代に思い描いた理想を形に…働きやすい職場づくりへの想い。

私は2021年に代表取締役社長に就任しましたが、常に「みんなが働きやすい会社を作りたい」という想いで経営を行ってきました。社員が「会社に行きたい」と思える組織にするため、年間休日を130日に増やしたり、服装の自由化を取り入れたり、2023年には新しい工場と社屋を建てて作業環境の改善にも取り組みました。

その根本にあるのは、私自身が若い頃に抱いた「こういう会社で働きたいな」という理想を形にしたいという想いです。私が入社した当時のオーテックメカニカルは、堅い雰囲気の職場でした。

その頃の私は楽しく会社へ行くことができず、いつも週末を待ち遠しく思っていました。そんな経験から、会社ではやりがいを持って良いパフォーマンスをあげて、週末はしっかり休むのが私の理想の働き方になりました。

「会社に行きたい・仕事が楽しい」と感じられれば、社員は自発的にアイデアを出しますし、業務に必要な勉強も苦ではなくなるはずです。社員同士がコミュニケーションできる場も積極的に作りながら、みんなで遊ぶときは和気あいあい、仕事中は切磋琢磨するような会社にしたいと考え、今も取り組みを続けています。

お客様の要望に真正面から向き合う!提案力へのこだわり。

当社は主に省力自動機の設計・製作を行う会社ですが、なかでも創業当時から高速機械を得意としています。また、機械をなるべく小さく作る省スペース化の技術にも強みがあります。さらに営業スタイルにも特長があり、常にお客様の方を向いて最善の提案をする姿勢は他社にない付加価値だと考えています。

他の機械メーカーでは「お客様のリクエスト通りに作る」というスタンスを貫いているところも少なくありません。リクエストに改善の余地があっても、言われた通りに作るんですね。

しかし、当社の場合はお客様の要望に対して「こうすると省スペース化ができますよ」「こうした方が作業効率は上がりますよ」と積極的に提案します。技術的に当社が苦労する場合もありますが、そんなことは二の次で、お客様のメリットを第一に優先します。

この考え方は創業者である会長から受け継いだものです。会長はお客様の「これを自動化したいけど難しいですか」という相談にすごく燃えるタイプで、実現に向けてとことん尽力します。そんな姿勢を私は間近で見てきましたし、現場にも「オーテックメカニカルの技術はこうでなければいけない」という会長の教えが染み付いています。

創業者である会長の代から受け継がれてきた提案力があるからこそ、本当の意味でお客様の方を向いて仕事ができますし、他社と比べた際に高く評価いただけていると感じています。

社員を育て、職場を整え、ますます魅力ある会社に。

私が社長に就任してから様々な取り組みをしてきましたが、それに対して社員から嬉しいコメントが返ってくることも多く、徐々に働きやすい職場づくりの手ごたえを感じ始めています。今後も引き続き職場の改善をしつつ、次世代の育成にも力を注ぎたいですね。

特に技術者については、今いる社員にはぜひ勉強を続けてもらって技術力を磨いてほしいです。また、少しずつ新しい仲間を加えながら、技術者たちが成長できるような仕事を獲得していきたいと考えています。そのためには当然、営業力も向上させなければなりません。お客様に付加価値の高い提案をするためにも、技術力と営業力の2つの軸はとても重要なポイントになると考えています。

当社の仕事は特定の業界に特化したものではなく、「社内に今ある技術がどの業界で活きるか」を考えてお客様を探し、提案することが求められます。機械の設計というとCADを思い浮かべる人が多いのですが、CADは単なるツールでしかなく、大切なのは機械の構想・設計ができるスキルです。

会社は「人」でできていますから、丁寧な育成の積み上げが良い未来を作ります。社員の働きやすさをこれからも追求し、創造性ある人材が切れ目なく成長し続け、お客様に求められる企業になるための努力は今後も続けていきます。

編集後記

コンサルタント
小澤 和明

オーテックメカニカル社は、皆さんも必ず手にしたことがある製品の製造装置をゼロから開発しているFA(ファクトリー・オートメーション)装置メーカーで、圧倒的な技術力により付加価値の高い製品を世の中に送り出しています。

そんな技術者集団の会社ですが、とにかく誠実で真面目な方たちが、ひたむきにモノづくりを行っているという印象です。何度も訪問していますが、皆さん明るく気持ちよく働かれており、「この会社を応援したい」と心から思える会社です。今後も同社と求職者の方々の素敵なご縁を結んでいきたいと思います。

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