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山梨から世界シェアを拡大。次に目指すのはアジア市場における中核企業。
ミラクロンジャパンサプライ株式会社
代表取締役社長 兼 山梨工場長 落合 和男
静岡県生まれ。
1998年 ボッシュ株式会社入社。
2019年 株式会社ヴァレオジャパン入社。
2023年 ミラクロンジャパンサプライ株式会社入社。山梨工場長就任。
2024年 ミラクロンジャパンサプライ株式会社 代表取締役社長就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。
「自動車好き」が原点となり、ものづくりの道へ進む。

私は静岡県浜松市に生まれ育ち、物心ついた頃から自動車が大好きな子どもでした。浜松市周辺や東海地域には、世界に名を馳せるバイクや自動車の大手メーカーが数多くあります。そんな環境もあってか、自然とものづくりや自動車産業に興味を持つようになりました。
名古屋大学を卒業後、新卒で入社したのはドイツ系自動車部品メーカーのボッシュです。ボッシュにはおよそ20年間在籍し、生産技術開発や製造などの現場に近い部門を中心に経験を積みました。
途中4年間ほどは本社のあるドイツに赴任し、最終的に日本法人の製造部長として一部門を監督する立場も務めました。ボッシュは非常に大きく安定した会社で学びも多かったのですが、次第に「製造部門だけでは超えられない壁がある」と感じるようになります。
サプライチェーンや品質・購買・人事など、ものづくりの背景にはさまざまな要素が関わっており、それら「全体を俯瞰する仕事をやってみたい」と考えるようになりました。
その後、フランス系自動車部品メーカーであるヴァレオの日本法人へ移り、製造だけでなく品質保証や購買・工場の人事まで、オペレーション全体を統括する立場を経験。
まさに自分のやりたかった領域に踏み込むことができ、とても充実した日々を過ごせました。コロナ禍により自動車業界全体が大きく揺らいだ時期もありましたが、その対応も含めて貴重な経験でした。
自動車業界で長年培った経験をベースに、次の挑戦へ。
ヴァレオでの4年間のキャリアのうち、およそ3年はコロナ禍の対応に追われたものの、一段落した頃に再び「次のステップに進みたい」という想いが芽生えました。今度はどんな挑戦をしようかと考えたとき、自動車業界にこだわるよりは「工場や生産現場を変革することに自分の軸がある」と認識するようになりました。
また、工場の変革を行う過程では、「私自身が海外拠点と協働してきた経験がきっと役に立つはず」という考えもありました。そこで、これまでのキャリアを活かせる道がないかと模索する中で、ミラクロンジャパンサプライとの出会いに恵まれました。
2023年に、ベルギーに本社を置くグローバルイメージング企業であるMiraclonの日本法人、ミラクロンジャパンサプライに入社。Miraclonは、もともとある大手企業の一事業部門から独立して間もない若い会社で、当時は組織やオペレーションを作り上げていく段階にありました。
当社の主力市場であるフレキソ印刷(版の凸面にインキを付着して転写する印刷方式。樹脂やゴムなどの高弾性素材を使用)は、ヨーロッパや北米ではすでに広く普及していますが、アジアではまだまだ大きな成長余地があります。会社自体の発展性はもちろん、それを取り巻く市場の将来性の両方の観点からも、非常に魅力的な機会だと感じました。
加えて、当時のミラクロンジャパンサプライは日本法人内で情報が滞留しているなど、海外拠点との連携に一部課題がありました。外資系企業でよく用いられるマトリクス型の体制をさらに磨き上げる必要があったため、その点で私の経験が活かせると考えて入社を決意します。
工場と組織の体制を変革し、さらに強い会社をつくる。

入社して最初に直面したのは、工場運営の手法が自動車業界とは大きく違うという事実です。自動車業界では、コスト・品質・納期などのあらゆる面で、毎年何らかの改善が求められます。しかし、当時のミラクロンジャパンサプライの工場では、品質保証やプロセス改善の仕組みがまだ十分に整っていませんでした。
そこで、まずはオペレーションを立て直し、目に見える形で工場を良くすることが急務だと考え取り組みました。当初、山梨工場長として入社した私は、その後の組織再編で代表取締役社長の役割も担うこととなります。
私が考える会社の変革には3つのフェーズがあります。フェーズ1は、オペレーションの改善です。工場の生産性と品質を高め、納期通りにお客さまに届ける。そんな当たり前のことが当たり前にできる体制づくりに注力しました。この部分は社員の協力のおかげである程度形になったと思っています。
現在は、組織の機能そのものを強くするフェーズ2に取り組んでいます。例えば、開発体制の強化、人事制度や社内規則の見直し、生産技術のアップデートなどです。まだまだ改善すべき部分が残っており、今の時代に合う形へと整えている最中です。
そして将来的にはフェーズ3として、当社がアジア市場におけるフレキソ印刷市場の活性化に貢献する存在になることを目指しています。日本国内の売上比率はまだ高くはありませんが、だからこそ可能性は大きいと考えています。
グローバルな視野で活躍し、「社会に爪痕を残したい人」大歓迎。
採用において当社が重視するのは、何かを変えることに喜びや楽しさを見出せる人かどうかという点です。「今あるものを次の段階へ進化させたい」「自分の力を試してみたい」といった、自らのキャリアで社会に爪痕を残す気概のある方を歓迎します。
当社の仕事の面白さは、山梨に工場を置きながらも、アメリカをはじめとする海外拠点と密に連携していることです。若手社員も海外メンバーと対等にやりとりをしながら仕事を進められる環境があります。
例えば、山梨工場の生産技術管理部門はアメリカのオクラホマ州にある拠点と日々連携して生産計画を立てており、品質保証部は山梨工場で生産しているプレート(インキ転写する役割を担う印刷用の版材)が同じ規格・品質で印刷できるように海外のさまざまな拠点と調整しています。
仕事においては、英語力が高ければもちろん強みになりますが、それ以上にグローバルな視点で物事をとらえる姿勢が大切です。もし今の自分に足りないスキルや知識があっても、働きながら身につけたいと思える方であれば、役職や学歴に関係なく十分に活躍のチャンスがあります。
当社は身延町という場所に会社がありますが、昭和町から30分ほどで通勤できる立地で、南アルプス方面から通っている社員も多くいます。山梨県は自然が豊かなので、アウトドアが好きな方にとっては特に生活面での魅力も多いのではないでしょうか。
一人ひとりの挑戦が会社と市場を動かし、新たな価値を生む。

私自身、これまで複数の企業を経験する中で、優秀でありながら役割が制限されてしまうことで十分に力を発揮しきれないまま働いている人を数多く見てきました。
当社は一人ひとりが会社に与える影響が大きいのが特徴です。私自身、これまで経営陣に対してさまざまな提案を行ってきましたが、「良いものはどんどん取り入れたいから、ぜひやってほしい」と耳を傾け、背中を押してくれました。自分が動けば何かが変わる実感を得やすい点は当社ならではの魅力だと感じています。
フレキソ印刷は国内ではまだまだ伸びしろのある市場です。日本ではこれまでグラビア印刷(版の凹部にインキを入れて転写する従来主流の印刷方式)が高いシェアを占めてきましたが、有機溶剤を使うグラビア印刷は環境や人体へ影響を及ぼす可能性があるとして、欧米ではフレキソ印刷への移行が進んでいます。
私は、次世代の技術であるフレキソ印刷への関心が高まる今こそ大きなチャンスだと考えます。日本の印刷会社も徐々にフレキソ印刷に注目し始め、市場はまさに過渡期を迎えています。
当社はその中心で価値を提供できる可能性を秘めた会社であり、数年後にはきっと今とは違う景色が見えているはずだと確信しています。
自分の働きで市場や業界に変化をもたらしたい、グローバルな環境で挑戦したいという思いを持つ方と一緒に未来をつくっていけたら嬉しく思います。